ほたる村の活動 ほたる村の歴史 今年度の行事 村の決まり 村民募集 はけの緑地トラスト くじら山原っぱの調査結果
【NEWS】 野川ほたる村 開村35年の歩み 完成!


ハケの森と野川と草原の生態系図の完成


先人たちが長い間努力して築いてきた貴重な「ハケの森と野川と草原の自然」は、 森の生態系、川の生態系、草原の生態系の3つが一体となった複合的な生態系を形成しています。
その結果、700種(植物約400種、毘虫約250種、鳥類約40種)という多様な生物が生息している貴重な自然です。 それが今、生存の危機に直面している希少種は84種(東京都レッドリス卜2020)にのぼり、そのうえ多くの外来種に侵略され、危機的な状況にあります。
そこで、「ハケの森と野川と草原の自然の大切さ」を多くの人達に伝えるために、視覚的に、分かりやすく伝えるために、「ハケの森と野川と草原の生態系図」としてまとめました。 図には、ハケの森と野川と草原の主な生物310種の食物連鎖を図解しています。
また、東京都のレッドリスト掲載の希少種75種や外来種30種なども明示して、この地域の大切な自然の危機的な状況を訴えています。
私たちは今、先人たちが長い間努力して築いてきた貴重な自然環境の思恵を享受しています。
今を生きる私たちには、辛うじて残っている貴重な自然の保全に努め、質量ともに一層豊かなものに高めて、次の世代に引き継ぐ 責任があります。


野川にゲンジホタルが自然発生
野川のゲンジホタルを育てて35年、野川を清流に戻し、自然環境を甦らせた証として、野川にゲンジ ホタルを発生させようと昭和60年以来、自然観察園のホタルの里で育成に努力し続けてきた。
遂に、そのホタル関係者の執念が結実して、令和元年から、野川本川でゲンジホタルが自然発生し始めた。
今年は4年目、例年にない厳しい瀬切れで流水が殆どない条件にもめげず、多数のゲンジホタルが飛翔した。
30年以上にわたる努力を多くの都民に知ってい欲しい。そして、そのような弛まない努力なくして、都市の中の自然は存続 出来ないという厳しい現実を理解して欲しい。
この努力を続けて、ホタルが舞う自然豊かな野川を、次の世代に引継ぐことは、今を生きる私達の責任です。


ハケと野川と水田跡緑地の自然の大切さ

  小金井市内のハケと野川と水田跡緑地(原っぱと調節池)の自然は、その大部分は武蔵野公園となり、 都民が自然に親しみ憩うオアシスとなり、同時に、多様な生物の生息地になっている。
その貴重な自然が今、都市計画道路で分断される危機に瀕している。野川ほたる村は、未解明のこの地域の 自然生態系を明らかにするため、専門家と調査を行ってきた。 ここに、その結果の一部を紹介し、 その貴重さを共有したい。
(写真は、ハケの森に棲むアオゲラ、巣穴を作り卵を産んだ頃)


 豊かな自然、希少種は96種
狭い区域に、ハケと野川が隣接し、ハケの森、野川、水田跡緑地の3つが連続するという、自然環境の多様性 に恵まれて、植物約400種、昆虫約250種、鳥類約40種という多様な生物が生き続けている。
パークレンジャーの金本敦志氏によれば“生物多様性の危機”が叫ばれる今日「レッドデータブック東京2013」 の掲載種は96 種にも上る。また、小金井市内のハケと野川と水田跡緑地の自然は、国分寺崖線と野川で繋がり 野川流域の「水と緑の回廊」を形成し、また、野川流域の動植物の東西方向の移動ルートになっているという。

 在来植物の、遺伝子の保管庫、種子の供給源
フラワーエコロジスト田中肇氏の調査分析により、江戸時代以前から生き続けている在来植物の割合、すなはち 在来率は、ハケの森が86%、野川北岸と調節池が69%であり、都市の緑地としては極めて高く在来植物の 「遺伝子の保管庫、種子の供給源」になっていることが判明した。

 生態中枢という役割
その「水と緑の回廊」の中で「在来種子の供給源」である水田跡緑地とハケの森は、野川流域の子宮や心臓の機能を 果たしており、まさに野川流域の「生態中枢」という役割を担っているのだ。

 再生不可能な自然
都市計画道路は、既に概略設計が終わりハケや野川を橋梁で横断する。橋梁は生態系を分断し、草木の間や少し上を 移動する昆虫や野鳥、地上を移動する動物たちの往来を著しく阻害する。
また、生き物は、夜間照明、騒音・排ガス、振動などに敏感で、警戒心が強く、大型の野鳥以外は、殆どが橋梁を 越えることが出来ない。橋梁は野川流域の生態中枢を分断し、流域の生態系を著しく衰退させ、生物の多様性も減少させる。 一度壊せば、最早再生不可能となる最悪の選択だ。

 美しい景観
人工物に囲まれた都市生活において、自然がつくる活きた美しい景観は、人の心と体の健康のためにも重要だ。 その自然の美しい景観を、都市計画道路で分断して壊すことは、ハケや野川の自然を大切にしている小金井市民が 目指す街づくりの方向にも逆行している。

 次の世代に引き継ぐ責任
都市の自然が縮小する今日、僅かな時間短縮など、少し便利にするだけのために、成熟したコミュニティを分断し、 将来の世代が必要とする貴重な自然を景観を、安易に壊して良いのか?今を生きる私たちは、辛うじて残っている 貴重な自然の保護に努め、質量ともに、一層豊かな自然へと高めて、次の世代に引き継ぐ責任がある。

*************************************************************************************************************

【新 刊】
 ■野川ほたる村 開村35年の歩み
野川ほたる村は、昭和60年(1985年)に開村し、令和2年に35年を迎えました。
ほたる村で、長年活動して多くの成果を残してくれた先輩達も次第に亡くなり、現在の村民も高齢化してきました。 そこで、野川ほたる村のこれまでの主な活動記録を整理して、若い村民の今後の活動に役立て欲しいと考え、 「開村35年の歩み」を企画編集しました。
限られた予算の制約もあり、収録できなかった活動もありますが、
 主な内容は、
  野川ほたる村35年の歩み 年表
  野川ほたる村の始まりの頃
  野川のホタル復活に取り組んで35年 
  夏休み昆虫観察会、鳴く虫を聞く会、野川と湧水地の水生生物
  ・・・
  野川わき水まつりの歩み 
  野川への清流導水運動の経緯と評価
  ビオトープづくりの発案から実現まで
  田んぼ型湿地づくりの発案から実現まで
  次世代につなげたいハケの森(アザミの森)
  ハケの森(アザミの森)の保全活動
 等の記録です。

【新 刊】田中 肇著「花と昆虫、不思議なだましあい発見記」文庫本化!

【既 刊】
 ■ほたる村だより
令和5年 34号令和4年 33号令和元年 31号
  ご希望の方は、野川ほたる村の事務局や村民に問い合わせてください。

「ハケの森の植物図鑑 第2版」

ハケの森の植物図鑑第1版は遠藤基金の助成を受けて製本し、東京都や小金井市などの国分寺崖線自治体の環境関係 部局や図書館等に配布し、残部を実費で配布していました。フラワーエコロジスト田中肇顧問の美しい写真と花と昆虫の関係など の明快な解説が好評を得て100部のストックが全てなくなりました。
この度、第1版の解説文を一部修正したり、文字間隔を調整し直し、読みやすく改善して、第2版を200部印刷しました。
今後、印刷費の実費700円で配布することにしました。野川ほたる村事務局まで問い合わせて下さい。

  ご希望の方は、野川ほたる村の事務局や村民に問い合わせてください。




無断転載を禁ず Copyright(C) All Rights Reserved by 野川ほたる村  ; 製作・文責 T.Egashira
このWEBページについての意見等は、T.Egashira (Mail : egacy.nogawa@gmail.com) までお願いします。


トップぺージへ